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トラック運賃

2017.11.18 Saturday
 国土交通省は、改正「標準貨物自動車運送約款」を今月4日施行しました。トラック運転手の個々の作業に対応した料金を契約に明示する新たなルールで、工場や倉庫を回る運送業者が荷主と結ぶ契約書のひな型になります。
 荷物を受け取る工場で何時間も待たされる。荷物の積み下ろしに動員されるなど、トラック運転手には日常的にさまざまな付随作業が課せられています。荷待ちのための「待機時間料」、荷物の「積み込み料」、「取り下ろし料」など、運送以外の業務で生じる料金を、個別の請求項目とする仕組みに改めました。
 従来は一括の「運賃」名目とするのが一般的で、付随作業に対して運送業界に「タダ働きではないか」との声がありました。荷主がドライバーを長く待機させても「運賃」に影響しないため、長時間労働を助長するとの指摘も出ていました。今回の新ルールにより、細分化された作業内容を契約書に明記することで、ドライバーの過重な負担や不当な安値契約を防ぐことができます。
 運送業界は、高齢化や担い手不足が他業界にも増して深刻化しています。一因は、拘束時間の長さにあり、ドライバーの年間労働時間は全産業平均より2割も多い。新ルールは、作業項目ごとに、時間に応じて料金が加算されるので、荷主がドライバーの拘束に敏感になり長時間労働を是正する効果が見込まれます。
 中小零細が多い運送業は、大手の荷主に対して立場が弱く、運送業自体、建設業同様下請けの多重構造です。肝心なのは、荷主(元請け)が新ルールの趣旨を尊重し、現場のドライバーに確実に対価を行き渡らせること。しかし、運送料金の改定で荷主の支払いが増えるケースでは、小売価格に転嫁され商品の値上がりを招くようなことになってはいないか、現実を注視していく必要がありそうです。(岡本)
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