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東芝解体

2017.08.18 Friday
 「電機敗戦の年」。2017年は日本の歴史にそう刻まれることになるだろう。 ―「東芝解体 電機メーカーが消える日」(講談社現代新書 大西康之著)
 東芝の米国原発子会社、ウェスチングハウスが事実上倒産。米原発事業で総額1兆円の損失を出した東芝は、すでに白物家電事業を中国の美的集団に売却しており、主力の半導体メモリー事業も売却する計画です。事実上の破たんを隠すための粉飾決算は、1通の内部告発から事実が露見し、そこから東芝は「解体」に向かいました。
 シャープは台湾・ホンハイ精密工業の傘下に入り、三洋電機の白物は中国のハイアール集団に買収されています。NECの連結は3兆円で、ピーク時から半減。パナソニックは7兆円でこれまた半減。
 歴史は繰り返す。先進国で一つの産業が勃興し、世界市場を支配する。だが、やがて新興国から新規参入者が現れ、競争力の落ちた先進国の老舗企業から市場を奪っていく。ロングスパンで考えれば、いま日本の電機産業で起きていることは、産業革命以来、幾度となく繰り返されてきた「新旧交代」の見慣れた風景です。問題はこれまで「新」の側だった日本企業が「旧」に代わったことです。しかし、その企業で働く、また取引している人々にとっては「歴史の必然」で済まされる問題ではありません。
 かつて「世界最強」を誇った日本の電機メーカーは、氷河期に適応できなかった恐竜のように壊滅しました。でも、これですべてが終わったわけではありません。古巣を離れ、新たな土地でつくられる会社や事業は、総合電機に比べればちっぽけですが、環境に適応した哺乳類のように小回りが利き順応性が高い。会社や事業が滅んでも人は残ります。むしろ環境に適応できない大企業の中に閉じこめている方が不幸かもしれません。
 「東芝解体」に象徴される電機産業の壊滅は、日本経済が新たなステージに踏み出すための通過儀礼と考えた方がよいのかもしれません。(岡本)
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