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社労士ブログ

電子マネー

2019.04.20 Saturday
 厚労省は、現在は現金と金融機関への口座振り込みしか認めていない従業員への賃金支払いを、新たにスマホのアプリを使った電子マネーを解禁する方針です。背景には、4月の改正出入国管理・難民認定法(入管難民法)の施行で、この夏以降、新たな在留資格「特定技能」を持つ外国人労働者の来日があります。
 労基法第24条では賃金については「通貨で、直接労働者に、全額を支払わなければならない」と規定し、現金払いを原則としています。その上で例外として、省令により銀行などへの口座振り込みを認めています。もちろん省令改正後は、日本人労働者も電子マネ―での賃金受け取りが可能になります。
 外国人労働者は、日本国内の企業に勤務しているなど一定の条件を満たせば口座開設はできますが、その際、本人確認が難しく、銀行によっては日本人社員の同伴を求める場合があります。中小企業では口座開設をサポートできず、賃金を現金で支払うケースは多い。ところが、現金払いでは、記録が残らないため不当に賃金を少なくされたり、寮で生活する技能実習生の給料が別の実習生に盗まれるケースもあるといいます。
 勤務先が電子マネーを導入しても賃金の受け取り方法は現金、口座振り込みを含めて従業員側が選択できます。
 アメリカでは、600万人が電子マネーで賃金を受け取っています。しかし、便利さと引き換えに労働者の賃金が消えてしまうような事態になっては大変です。国は電子マネー業者の健全性をチェックし、資金保全策に万全を期すべきです。(岡本)
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渋沢栄一

2019.04.12 Friday
 1万円、5千円、千円札が一新されます。新元号「令和」のスタートを前に新たな紙幣の発表で新時代を盛り上げます。2024年度の新札発行は、小泉内閣の04年以来20年ぶりだそうです。
 1万円札の肖像は、数多くの企業設立に携わり日本資本主義の父と呼ばれる「渋沢栄一」が選ばれました。経済成長を重視する政府の狙いが込められているのでしょうか。
 日本は海外に比べて現金指向が高い。GDPに占める現金の割合はアメリカ8%、韓国6%に対して日本は20%。世界で最もキャッシュレスが進み中央銀行がデジタル通貨の発行を検討するスウェーデンはわずか1.4%です。スマートフォン決済が普及する中国では、現金の流通額は1年前から2%減少しているのに対して、日本ではむしろ現金の流通がこの10年間で3割も増えています。その背景には日銀の超低金利政策の下で、銀行に預けず家計に眠る「タンス預金」の存在があります。
 日本でクレジットカードや電子マネーなど現金を使わないキャッシュレス決済の比率は現在20%ですが、経産省では、これを25年に40%にする目標を掲げています。10月に予定されている消費税増税に伴うポイント還元対象も、キャッシュレス決済を条件にしている。
 渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎3人のお札の寿命が20年として、6年後、キャッシュレスの比率がグーンと高まっていることは間違いない。仲良くなりたいのに最初から疎遠になることが分かっている関係。これって、いったいどうなんでしょうか。(岡本)
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突き押し+a

2019.03.30 Saturday
 「大関の名に恥じぬよう、武士道精神を重んじ、感謝の気持ちと思いやりを忘れず、相撲道に精進してまいります。」27日、幕内最年少22歳、関脇貴景勝の大関昇進が正式に決まりました。
 貴景勝が築き上げた独特の攻撃スタイルは完全に確立されています。頭からぶち当たって下から上へのもと手突き。距離を取りながらの突きと引きのコンビネーションに瞬時のいなし。好不調の波が激しいとされる突き押し相撲で、三役直近場所は13、11、10勝と2桁に乗せた。
 一方、この春場所は10勝どまりで、尻下がりの成績に不安も残ります。「上位が慣れてきている」「研究されてきている」との声も。また、「同じ相撲ばかりとっている」とも。これに対し本人は、「この体ではまわしを取るのは厳しいし、自分が持っている少ない武器をもっと磨く。それしか生き残っていく道はない。」と突き押し一筋を貫く考えです。立ち合いのスピードや馬力など伸びしろはまだまだあります。
 しかし、四つに組まれたら何もできない現状は改善していく必要がありそうです。「突き押し+a」を身につけられるかどうか。それがかなえば、この大関は手が付けられなくなりそうです。(岡本)
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1年の猶予

2019.03.27 Wednesday
 残業時間の規制などを柱とする働き方改革関連法がいよいよ4月から施行されます。月100時間以上の残業や、非正規という理由で待遇に不合理な差をつけることを禁じます。年休5日の付与義務、時間ではなく成果を重視する脱時間給制度も始まります。
 ただし、中小企業は適用が大企業より1年遅れます。残業上限は20年4月、同一賃金については21年4月からです。中小の残業代の割増賃金率を大企業と同じ水準に引き上げる措置は23年4月からで、政府の当初案よりも適用時期を1年遅くしました。十分な準備期間を求める意見に配慮した格好です。
 残業の上限や同一賃金を実現するには、企業は生産性の引き上げや働き手の確保、人件費の負担増などへの対応が必要です。特に同一賃金は、給与システムを大きく見直す必要もあり、中小は大企業と比べ人事や労務の担当者が少ないのが実情。また深刻化する人手不足も要因の一つです。
 1月の有効求人倍率は1.63。企業の採用意欲は旺盛で特に中小は人材確保に苦戦しています。生産性を上げながら無理なく待遇を確保するには十分な準備期間や国の支援も必要です。日本商工会議所の調査では、中小のうち残業上限について、「対応済み・めどがついた」は46%、同一賃金については31%とそれぞれ半分にも満たない。いまだ制度改正の内容を理解していない経営者も少なくありません。結果的に適用時期がずれることになったわけですが、猶予されることで負担増が遅れる中小に対し、大企業が中小に対し部品などの調達価格の引き下げを求めていく懸念も残ります。
 働き方改革を自主的に進めている企業も多くあり、実施時期が遅れることで企業間の格差がさらに広がる恐れも残ります。(岡本)
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革命家

2019.03.23 Saturday
 日米通算4367安打のマリナーズのイチローが今週、現役引退を発表しました。
 オリックス入団3年目の1994年。登録名をイチローに変更したこの年、レギュラーに抜擢され、日本プロ野球初のシーズン200安打超えを達成。しかし、先日の会見では、「楽しかったのはこの年まで」と言います。翌年以降は、「すごく番付を上げられ、力以上の評価をされて苦しかった」と苦悩の日々を語っています。
 野球の教科書になかった振り子打法は、常識的な指導者からは理解されず、例えると天動説の時代に地動説を唱えるようなもの。その革新性に周りはついていけません。
 プレイヤーとして最盛期を過ごしたマリナーズですが、チーム自体はぱっとしない中、ひとり安打を打ち続け、またその安打の中に多くの内野安打があったことも、依然としてパワー信仰が大きいアメリカの評価が分かれたことも事実です。
 メジャーでも安打を生産し続けることでしか誤解を解くすべはなく、09年には108年ぶりのメジャー新記録となる9年連続の200安打を達成しました。埋もれていた歴史を発掘するに至って、イチローは紛れもなく革命家と認知されました。
 「新しい世界に挑戦することは勇気がいる。できると思うから挑戦するのではなく、やりたいと思うから挑戦する。そうすればどんな結果でも後悔はない」。独自の技術を編み出した28年の現役生活。野枠の枠を超え、日本全体を勇気づける革命家であり続けました。(岡本)
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コンビニの老化

2019.02.23 Saturday
 日本に上陸して50年。今、コンビニは岐路に立っています。
 昨年の全国でのコンビニ既存店での売上高は9兆7000億円で、前年を0.6%上回り2年ぶりにプラスになりました。しかし、客数は3年連続で前年を下回っています。 ネット通販や食品への扱いを広げるドラッグストア、外食配達サービスなどあらゆる業態が参入し、コンビニにとっては試練の時代に突入しています。
 深刻なのが客の高齢化です。来店客に占める60歳以上の比率は約2割で、これは、国内総人口に占める60代以上の比率の伸びを大きく上回ります。各社は、牛乳や納豆などスーパーで扱う食品を充実させたり、塩分抑え目の商品を投入したりと高齢者の取り組みに躍起です。ただ、そうすると今度は、副作用として若者のコンビニ離れが進んでくる。これに対してコンビニも、ドン・キホーテ流の売り場にしたり、スマホで弁当を注文し店舗で受け取るなどのサービスで若者をつなぎとめようと、巻き返しも活発です。スマホ決済を導入し、利用客の購買データを収集し、購買履歴に合わせた商品を提案することも始めています。
 1970年代に誕生したコンビニは、スーパーや銀行など様々な業態の顧客を取り込んで成長してきました。今度はそれの意趣返しではないでしょうが、経営環境が厳しさを増すなか、客層、顧客開拓の手法、ビジネスモデル・・これらの「老い」の刷新なくして次の成長シナリオは描けません。(岡本)
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人生100年時代

2019.02.09 Saturday
 日本の形を今、端的に表すのは「100」という数字です。一つ目は出生数。3年連続で減り続けて「100万人」を切り、今は92万人です。二つ目は国家予算の規模で、こちらは毎年増え続けて、とうとう「100兆円」を超え101兆。毎年の税収は60兆円ですから差額は借金ということになります。そして三つめが、平均寿命で、毎年伸び続けて今、男性81歳、女性87歳です。人の一生が100年なる。「人生100年時代」の100です。平均寿命は終戦後、男性50歳、女性54歳でした。今100歳以上の人は約7万人。今後ますます増え続けることは間違いありません。
 これにつれて社会のあり方も変わっています。これまで終身雇用や国民皆保険という日本型の経済モデルがよく機能してきました。しかし、終身雇用の慣行は崩れ、転職も当たり前で、さまざまな働き方ができる時代です。人生設計が一直線のレール型から、多様な働き方がある網状のネット型に変わっています。こうした中、一定のレールに沿った社会保障のあり方は、すでに財政的に維持できないばかりか、今の生き方とのズレも生じています。
 子育て世代の負担を減らし、現役世代を増やすことにより社会全体の生産性を高め、人口が減っても持続可能な社会保障をつくっていかなければなりません。人生100年では年金の受給開始年齢も一つのカギです。65歳から5年遅らせて70歳で年金をもらい始めると42%もアップします。こうしたことも「ねんきん定期便」でわかりやすく表示する必要があります。
 人生100年というキーワードは、日本が世界に売れる商品になるのではないでしょうか。(岡本)
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毎月勤労統計

2019.01.12 Saturday
 厚生労働省が公表する毎月勤労統計の調査が不適切だった問題の影響が広がっています。
 毎月勤労統計調査は、対象となる事業所について500人以上は全て調べることになっています。今回、不適切な調査が発覚した舞台は東京。1400カ所を調べなければならないところを500カ所程度しか調べていなかった。従業員の多い大企業は中小と比べると賃金が高い。04年からはこうした大企業1千社近くが調査から抜け落ちていたかっこうです。
 雇用保険や労災保険は、毎月勤労統計の平均給与額の変化が給付に反映される仕組みです。シニアの賃金減少を補うための高年齢者雇用継続給付や育児休業・介護休業の給付、労災保険の傷病年金、遺族年金、さらには事業主向けの雇用調整助成金など幅広い給付に影響が生じています。
 厚労書は04年までさかのぼって過少給付の対象者に不足分を支払うとしています。試算によると育児・介護休業を含む雇用保険の場合で、追加給付の一人当たり平均額は約1400円。総額は280億円となる見込みです。しかし、のべ1970万人に上るだけに、この追加給付をいつ終えることができるか全く見通せない状態です。
 大きな事業所は東京に集中しており全数調査しなくても制度は確保できる―。という内容の手引きが担当部署にあったことも明らかになり、本来の全数調査でなく抽出で調べることを容認する内容のマニュアルです。厚労省のずさんな対応がまた明らかになりました。

 新年、明けましておめでとうございます。今年も各企業様の人事・労務のサポートに精一杯取り組んでまいります。どうぞよろしくお願いします。(岡本)
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働き方改革

2018.12.27 Thursday
 この6月に成立した働き方改革法には3つの柱があります。〇超隼間の上限規制同一労働同一賃金C時間給制度―です。キーワードは「成長と分配の好循環」。
 中でも国会審議で最大の焦点になったのは、労働時間と賃金を切り離す脱時間給制度です。現行法では働いた時間に基づいて労働者の賃金が決まります。これは、戦後すぐに制定された労働基準法が工場法の流れをくんでおり、労働時間が仕事の成果に結びつく工場労働者を想定しているからです。今、ITの普及など業務の高度化に伴い、時間だけで評価できない仕事が増えています。政府はこの脱時間給制度を「柔軟な働き方の実現」と強調、対する野党は「長時間労働を助長し、定額働かせたい放題」と猛反発。
 ところが成立した制度の要件は、というと、金融商品の開発、金融のディーリング、アナリスト、コンサルタント、研究開発の5業務に限られ、年収要件は賞与を除いて1075万円以上。企業側は出勤期間など業務上の具体的な指示はできない。これには大企業でも「対象者は数人。制度導入予定はない」。政府の主張も野党の懸念いずれも現実にあてはまりそうもありません。
 また、あらかじめ決めた時間を働いたとみなす「裁量労働制」の対象業務の拡大。データの誤りなど厚労省の不手際で、そもそも働き方改革法からの削除を余儀なくされました。
 日本の労働生産性は1時間あたり47.5ドルでアメリカの7割弱。先進7か国では最下位です。労働法制の議論はどうしても労働者保護に重きを置くので、どうすれば生産性が高まるのかの議論は深まりません。その結果、新たな制度は何のために導入するのか、その効果に中途半端な印象が残ります。
 多様な働き方に合わせた今回の労働規制の見直し。生産性の向上を狙う改革法の実現は、一歩前進ですが、積み残された課題は多くあります。

 今年も一年、大変お世話になりました。来年も所員一同、企業様の生産性の向上に人事・労務サイドから精一杯サポートしてまいります。どうぞよろしくお願いします。(岡本)
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激励

2018.12.14 Friday
 日本相撲協会の諮問機関である横綱審議委員会は、九州場所を途中休場した稀勢の里に審議委員会の内規にある「激励」を決議しました。「激励」は、休業の多い場合や横綱として体面を汚す場合、非常に不成績でありその位に堪えないと認めた場合になどに適応されます。
 稀勢の里は、8場所連続休場明けの秋場所で10番勝ちましたが、この九州場所は1番も勝てず5日目から休場。ファンの失望も大きく、再起に期待する激励を決議したうえで来年1月に出場できない場合は、より重い「引退勧告」の決議も行うことも示唆しています。
 これは、一般の企業の懲戒処分でいうところの「退職勧奨」の手前ですから、「出勤停止」か「降職」あたりでしょうか。
 これまで温情的な見方が多かったのは、負傷した際の状況に同情すべき点が多かったから。新横綱の昨年春場所、大けがを負ったにもかかわらず強行出場し賜杯を手にしたドラマがあったうえ、唯一日本人横綱であればこそ寛容な見方が支配的でした。
 ところが、今場所、賜杯争いのトップを走ることが期待された中、精彩を欠いた相撲ばかりで4連敗。休場の理由である右ひざの負傷もちょっと疑問。貴景勝など若手の台頭に、稀勢の里の復活を待たなくても、という声もあります。今回は一転して最後通告ともいえる厳しい決議を受けた稀勢の里。もはや退路を断たれた格好です。(岡本)
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